ご相談当時の状況は下記の通りです。

・ご依頼者Aさんのご主人の不動産の名義変更をしたい
・自分のお子様は病気で亡くなられている
・ご主人に遺言を書いてもらう前に亡くなられた

ご主人様が残されたのは一筆の土地ですが、奥様にとっては、大切な土地なので自分の名義にして守りたいという想いがございました。

ご主人のご両親は既に亡くなられており、奥様とご主人の兄弟姉妹５人が相続人です。
直ぐに手続をしたいとの依頼があり、戸籍を確認したところ、ご主人には５人の子供の他に、
母親が違う妹が一人いたのです。その方も亡くなっていたため、３人の子供達が相続人になりました。
奥様は顔が青ざめるほどビックリされ、名義が変えられるのか心配しておられました。
が、手続の準備を進めて、押印書類をお渡し致しました。

半年経っても書類が戻らず、奥様に確認をしましたら５人の内の一人がなかなか書面に応じてくれないとのことでした。
さらに一年が経過し名義変更を諦めてかけていたところ、やっと書面に応じてくれたと連絡が来ました。
ホッ！としたのも束の間、なんと手続が進まないでいた一年半の間に母親の違う妹の子供さんが一人亡くなってしまったのです。
更に３人相続人が増えてしまいました。

とても憔悴しきった奥様を励ましながら、最後はなんとか名義を変えることができました。

相続の手続きには、相続人が増えるという上記のような相続人が増えるというリスクがあります。
今回は奥様の尽力もあり、解決に至りましたが、遺言書があればもっとスムーズに進めることができた
ご相談になります。
遺言書の大切さがとても分かる事例になりました。